ブラジル・ゴイアス州・アナポリス市、陶芸および農場の活動状況紹介、最近、陶芸工房を設置することになりました。

当工房の特徴

当陶芸工房の特徴です。

手作り

当工房の特徴は、全て手作りと言うところにあります。工房、窯、薪すべて手作りです。ただし、どうしても手作りできない資材は、現在の所、日本で購入して、ブラジルに持ち込んでいます。

日本だったら簡単に入手できるものも、そう簡単には入手できませんので試行錯誤で手作りしていくことが必要です。機械は他用途のものを活用してます。

粘土整形の方法は、全てロクロです。将来、資金的に余裕が出てきたらタタラ成形を入れていく予定です。これで皿が作れるようになると思います。

焼き方

焼き方は、日本古代の須恵器という方法で、無釉で焼き締めるという基本的な方法です。

代表的な焼きとして備前焼がありますが、日本各地にこの焼き方は残されているようです。なお、当工房は青森県の津軽金山焼きにて修行させていただいた成果です。

試行錯誤を繰り返し此処の粘土、風土にあった焼き方を見出していく必要がありそうです。燃料源は薪で、基本的に我が農場の枯れ木を主体にしています。

火入れ後、1時間当たり25度づつ上昇させ、2日で1250度まで持って行きます。その後、3時間程度温度を維持し、窯を閉めます。その後、窯の中で徐々に温度が下がり、約3日程度で100度ぐらいに下がったら窯から取り出します。

窯温度1000度までは比較的容易に持って行けますが、その後、1250度まで上げるためには、周到な薪の準備が必要です。まず、薪が十分に乾燥してること、適当な大きさに割られていること。

温度を上げていくために、1000度以降は、大量の薪を投入していきますので、基本的に還元焼成と言う方法に入ります。この1000度以上に領域は、薪の投入にしても投入場所にしても十分な配慮が必要です。一度温度が下がるとそれをカバーするため浪費することになりますので、温度が下がらないように薪を投入していく必要がありますし、温度が上昇する薪を使う必要があります。我が農場では、アンジコと言うアカシア系の樹を重宝してます。ユーカリ等もあるのですが、中々、温度上昇させること難しいです。一度、隣からセラードの樹木からなる薪を購入し、薪にしましたが最悪の結果でした。

焼き方はこのように高温域に大量の薪を投入する方法のため、還元焼成となり、陶器も紫系統の焼き上がりになります。但し、薪から出た灰が1230度程度で溶け始めるため、薪の種類により降りかかる灰の種類が異なり、それが種々の色を醸し出すことになります。
陶器に現れる色は基本的に灰が溶けだしたものです。

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全部こういう仕上がりになるように試行錯誤していきます。

ブラジルでは初めてできた焼き方だと思います。(ちょっと確かめてみます。)焼き方も初めてだろうし、日本陶器も余り無いですからブラジルにとっては全てが新しい物になると思います。

粘土

粘土は、現時点3箇所の粘土を活用していますが、今後、この焼き方に最も適した粘土を探していく予定です。粘土は、農場以外の原料は購入してますが、種々の工程を経て漸く使えるようになります。

粘土を購入しているアバジアニアは難病が治ると言う聖地です。ここで生産される陶器にもその効能が付加されるようになったら嬉しいです。兎に角、このアバジアニアの治癒を行なっている方、凄い人のようで、世界各地から治癒に来ている人が多いようです。

薪は、現時点では農場の枯れ木です。でも農場には結構多くの枯れ木ありますし、枝打ちも必要ですから、後、数回は大丈夫でしょう。ただ此方の木は、枯れ木とは言っても非常に硬く、薪割りは大変な作業になってます。枯れ木の直径は1mに至るものもあります。

まあ、この枯れ木が無くなったら近くのユーカリを購入する予定ですが、当面は、農場の枯れ木を活用していく予定です。

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